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■ [その他] 毒=吐記

昨日も今日も、全然「今日の俺」の行動記録じゃないから、ちょっと変えてみる。で、昨日の毒に引き続き、今日も毒を吐くテスト。

最近つくづく思ったんだが、著作権ビジネスって世間に甘えてるよな。他の業種と比べてさ。少し前にニュースでも話題になったけど、古本屋に対して漫画家連盟だか軍団だかが「発売されたばかりの本を古本として販売するな」って抗議した事があったと思うんだけど。

アレを見て、確かに売上低迷とか販売機会の損失とか、分かる部分もあるんだよ。でもな、さんざん再販制度や定価販売の恩恵を受けて保護されてきた上に、まだそんな事を言いますかと。

ここで俺が勤務してたりする家電量販の世界の話をしよう。例えばPC。夏モデルが発売されて賑わっているコーナーだが、悲しいかな、春モデルを全て売り払えたわけじゃない。まだ何機種かは、売れ残りの春モデルが残っている状態だ。売れると思って仕入れた商品が売れずに残ってしまう、なんてことは小売業界じゃよくある話。珍しい話じゃない。そんな時、小売店はどうするか。当然価格を下げてでも売り払う。同じ価格で売ろうとしたって(新商品が出てるんだから) 売れないし、無駄に在庫してたってコストがかかるだけだから。赤字を出してでも売り切るしかない。

翻って本はどうか。値引きはしないから予定通りの収益は確保できるし、返本もできる(これは小売店側のメリットで、著作権ビジネスサイドのメリットではないが) から多く仕入れて売れなくても安心。恵まれてないか? 俺の視点は小売販売者視点だから、大局からすれば間違っているのかもしれない。でも正直、他の小売ビジネスに比べて著作権ビジネスは恵まれていると思う。(ゲーム業界はそういう制度で守られていないという点でまだ評価できるが、こっちはこっちで中古業界に噛み付いたり定価販売強要してたりしたのでアレだし)

その上で中古販売禁止ですか。これまた家電販売の話で恐縮だが、発売されたばかりのPCを中古として仕入れて販売したら、メーカーが金を要求するとか販売差し止めするとか聞いたことないんですが。情報は劣化しないから? PCは性能が落ちるじゃないか? 本だって読まれたら劣化しますよ。情報としての中身は劣化しないかもしれないが、俺は情報として本を買うわけじゃないし。本という器ごと情報を買ってるんですよ。もちろん中身の情報を買うという概念が著作権法における本というものなんだろうけど、本という器も同時に買ってるわけで。例えばその器である本のページが破れていたり汚れていたりすれば、その得られるはずだった情報が劣化していると言えなくないか、と。

新本ならばそういう場合の救済策として乱丁・落丁の交換という手段がある。しかし中古にはそれがない(と俺は認識しているが、店によっては交換してくれるかもしれない)。同様に例えに出したPCの話でも、新品は1年間の保証がつく。中古では店独自の保証しかない。そういうリスクと引き換えにしてでも、安く商品を手に入れたいという思いがある。それだけの話なのに、色々と噛み付いてくるからムカつくんだよな。

そんなに著作物を作っている人間は偉いのか。PCだってノートPCなんかは、ある種エンジニアたちの技術の粋を集めた著作物だよ。もちろん創作者たるアーティストは尊敬しているし、自分もそれを目指す(今でも一応) 人間だから、それを蔑ろにするつもりはない。でもなあ、こう著作権者(というよりはそれに寄生している業者なんだろうが) が権利ばっかり主張するって図式はどこか病んでる気がしてならない。権利には必ず義務が伴う。じゃあ著作権者が声高に主張する権利に対して、義務は果たされてるのか。良質なコンテンツを生み出す、そしてそれを適切に流通させるという義務は。どうもその義務が果たされてないように感じるから、俺はムカついているのかもしれない。

結局のところ、ここまで書いた内容は俺の主観に基づく話で、別の人間からすれば全くもってどうでもいい事なのだろう。ではなんでこんな事を書いたかといえば、今日は今日で上記の通り著作権ビジネスみたいな特権もなく、赤字を出してまで必死でPCを売ってる小売店の、その販売したPCのリカバリが大量に俺の仕事として舞い込み、サービス残業を1時間強いられたからに他ならない。すなわち全くの私怨であり、これを書きたいがためにここまで壮大な話をでっち上げただけだったのだ。なので上記の例えや論理に多少の無理があっても気にしてはならない。これは著作権ビジネスを批判している風に見せかけた、ただの仕事の愚痴なのだから。

以上、毒を吐くフリをして愚痴を書いただけの「今日の俺」でした。

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