photo credit: Jürgen Geuter (tante)
.si ドメインは「し」と読めることから、○○市、○○氏、お菓子、お寿司、殺し、雑誌など、ドメインハックとして使う分には非常に便利なドメインです。
ただし日本の業者さんから取得すると、安くても4000円以上するので、ちょっとしたネタのためにはややお高いのがネックでした。
しかし、直接スロベニアのレジストラから登録すると、2年契約以上なら16ユーロ/年(約1800円くらい?) での取得が可能です。今回はその方法についてまとめてみました。
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.si ドメインは、以前は取得に制限がありましたが、現在は国籍問わず誰であろうと取得が可能です。多くはないものの2文字ドメインもまだ残っているため(2011/09/07 現在)、短いドメインが欲しい人にもお勧めです。3文字以上のドメインでも、比較的語呂合わせなどによいドメイン名が登録できるようです。
.si ドメインで公開される情報ですが、企業などでない限り、メールアドレスしか公開されません。しかも、ドメイン管理団体である ARNES の Whois(http://www.registry.si/whois) 以外から Whois した場合は、メールアドレスすら公開されません。Whois プロテクトサービスの有無を考えなくてもいいのは、非常に便利ですね。
利用については、一通りTOSを読んだものの、とくに公開コンテンツへの制限等もありませんでした。ただしこれについては変更される可能性もあるため、事前に ARNES の内容 を確認してください。
また、.si ドメインは、ネームサーバーに正しいレコードがない場合、利用が出来ないという制限があります。後でも触れますが、.com などのように便利ではない面もありますので、ご注意ください。
.si ドメインのレジストラはいくつかありますが、私が調べた限りで、最安かつ簡単に取得できそう(英語コンテンツがあって、Paypal が利用可能) だったのは、下記 Enostavno d.o.o. だけでした。
ただし、英語版のトップページで無料ネームサーバーが使える、と書かれてますが、会員ページ内のどこにもそんなメニューがありません。
問い合わせをしてみたところ、10ドメイン以上を取得した人のみに提供しているとの返答でしたので、それ以下のドメイン取得しかしない場合、ネームサーバーは自前で用意する必要があります。
まずは Enostavno d.o.o. にアクセスし、右上の English をクリックして、英語版のトップページに移動しましょう。
中段辺りのフォームから、希望ドメインを入力し、Search ボタンをクリックします。
WHMっぽい画面に遷移するので、先に入力したドメイン名が入っているのを確認し、Check Availability をクリックします。
取得できる場合は、緑の文字で Congratulations, ドメイン名 is avaliable! と表示されるので、取得する期間を選択します。例では2年登録にしました。Click to Continue で次に進みます。
次にサーバー等のオプション追加・ネームサーバーの設定に移りますが、ここではデフォルトで問題ありません。上でも触れましたが、ネームサーバーに事前にレコードの登録が必要となるため、ここでは Enostavno d.o.o. のものにしておいた方が無難です。Update Cart ボタンを押します。
続いて個人情報の入力を行います。例のような感じで入力しましょう(実際の入力は、正しい個人情報を入力してください)。
デフォルトで ne (Noという意味) となっている選択肢が2つありますが、これはそのままにしておきましょう。1つは付加価値税の対象となっているかどうか、もう一つはSMSでの通知を行うかどうかの設定です。両者とも、スロベニアに住んでいなければ ne で問題ありません。
ページ下に移動し、Payment Method で Paypal を選び、I have read and agree? にチェックを入れて、Complete Order ボタンを押せば登録は完了です。
注文が完了したよ、という画面が出て、Order Confirmation と Customer Invoice という2通のメールが Enostavno d.o.o. より届きます。まだ支払いが完了していないため、ドメイン名は確保されていません。Invoice #? のリンクをクリックします。
そうすると請求書画面になりますので、右上の Paypal Checkout ボタンをクリックします。
Paypal に遷移しますので、ログインして、金額を確認の上支払いを行います。
支払いが終わったら、Enostavno Napredne Resitive d.o.o. に戻る ボタンをクリックします。
Order Confirmation 画面になれば完了です。Paypal からの支払い完了メール、Enostavno d.o.o. からの Invoice Payment Confirmation メール、Domain Registration Confirmation メールが届いているか確認しましょう。
左のメニューから、My Domains を選び、登録したドメインが表示されていれば完了です。場合によっては Pending(灰色の背景色) になっていることがありますが、しばらく待つと Active(緑色の背景色。画像参照) になります。
設定できる項目が多くないため、特に書くほどのことはないですが、一応。
ドメイン名横のアイコンをクリックすると管理画面に入れます。ドメイン名のクリックでは入れないのでご注意を。
デフォルトでは自動更新が有効になっているので、好みで設定を外します。Disable Auto Renew ボタンを押します。赤い Warning 表示が出れば、自動更新は無効になっています。
上でも書きましたが、si ドメインを管理している ARNES はネームサーバーの内容を確認してから有効にするという処理を行っており、利用できるまでに時間がかかることがあります。
そのため、急いでドメインを取得してサービスを展開するとか、ネームサーバーの移転を行う場合、すぐに有効とはならないため、サイトが見えなくなるというトラブルが起こることがあります。特にネームサーバーの移転には、余裕を持ったスケジュールで行った方がいいでしょう。
また、ドメインを新たに取得して、取得時に設定したネームサーバーにレコードがない場合(この記事の方法で取得した場合)、http://www.registry.si/whois から Whois すると、ドメインの状態が inactive となります。
一瞬、ちゃんとドメインが取得できていないのでは、と焦るかもしれませんが、取得は問題なくできていますのでご安心ください。レコードがきちんと設定されたネームサーバーに、Enostavno d.o.o. の管理画面から変更すると、しばらく待つことになりますが、ok となってアクセスできるようになります。
ネームサーバーが正しく設定できているかどうかは、以下から確認できます。ネームサーバーの設定・変更前に、必ずチェックして問題ないか確認してください。
http://www.registry.si/dns/dns-query.html
si ドメイン自体は、複数のネームサーバー利用に対応していますが、上記 Enostavno d.o.o. の管理画面の説明でも分かるように、ネームサーバー欄が最大4つまでしかありません。
最近のネームサーバーサービスだと、4つ以上のネームサーバーを用意してくれている業者もありますが、そういうサービスを利用した場合、ネームサーバーが切り替わらない状態となります。(私もこれに数日ハマりました……)
普通のドメインなら5台ネームサーバーがあったとしても、4台分登録しておけば問題ないのですが、si ドメインは全てのネームサーバーを登録していないとダメなようです。これについては、海外のフォーラムでも同様の記載がありました。
この件について Enostavno d.o.o. に問い合わせをしたところ、手動で対応をするので、サポートに連絡して欲しいとの回答でした。どうしても4台以上のネームサーバーを持つサービスしか利用できない場合は、おとなしくサポートに連絡しましょう。
si ドメインは若干のクセがあるものの、トータルの取得数もそう多くなく(空いている単語などが多い)、語呂合わせのように使うにも使いやすく、スロベニアから取得すればあまり高くないという、多くのメリットがあります。
ちょっと個性的なドメインが使いたい、かつ値段も安い方がいいという方は、是非一度検討してみてください。
このドメインだけかどうかは分かりませんが、.si ドメインには救済措置があり、登録が切れたドメインに関しても(猶予期間を過ぎても)、再取得される前なら再び取得できるようです。
期限が切れた後30日間は pendingQuarantine というステータスとなります。その間は他者がドメインを取得できないというのは多くのドメインにある救済措置ですが、それが終わった後にも、ドメインが他者に再取得される前なら、14日間はドメインの再取得が可能なようです。
有効期限が切れたドメインは、以下のように表示されます。(このドメインは、10月21日時点で既に期限が切れています)
そして、有効期限と猶予期間が終わった後で、再度元の所有者がドメインを取得した場合は、pendingLegislativeReturn という表示になります。
よって、ドメインを取得した時点ではちゃんと申請ができたのに、その直前で元の所有者が再取得に動いたりしていると、ドメインが取れなかった、ということがあり得るわけですね。
登録切れを狙っていいドメインを取得しようとする際には、ともかく迅速に動かれることをお勧めします。
……なんでこんな事を書いているかって? まさに自分がそういう事態になってしまって、返金処理やらの手続きしなきゃなーって鬱になってるからですよ。数分違いで再取得されたとか……もうね。orz
ちなみに、その日に期限切れとなったドメインのリストは、レジストラである ARNES で公開しています。2文字ドメインが出ることもあるので、短いドメインが欲しい方はチェックしてみるといいかもですね。
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